コラム
フリーランスコンサルティング市場募集案件傾向レポート(2025年4月版)
フリーランスコンサルタントが案件を探す際に気になる案件の種類、単価、勤務条件などについて、現状募集中の幅広い案件を対象に調査・分析を行いました。
どのような案件、業界、働き方がトレンドなのか、本レポートを見ればすぐわかります。
今回の調査対象は、業界、案件種類に制限を設けておらず、100件以上の案件がウェブサイトで一般公開されている大規模案件プラットフォーム11社が2025年3月1日~4月21日の間で募集中の案件、全417件を対象としております。
※過去案件、募集終了案件は除外
本レポートは、案件を探されているフリーコンサルタント、ITコンサル、フリーランスエンジニアなどの現役フリーランスの方やフリーへの転身を考えている方、フリーコンサル活用をご検討されている方にとって有益な内容となっておりますのでぜひ最後までご覧ください。
目次
| フリーコンサル案件の属性動向:IT・戦略・業務系はどれが多い?
まずは、フリーコンサルが求められている案件の属性を見てみましょう。
各プラットフォームにより、案件の定義・区分方法が異なるため、本レポートにおいては、戦略系、業務系、IT系を以下のような定義にて区分しております。

中でもIT案件が最も多く約6割を占めていました。
次点で業務系が3割、戦略系が1割という結果でした。
近年、DX、AIなどのキーワードがトレンドとなっていることもあり、IT系の案件割合が最も多い結果となりました。

図1, PF上で募集中案件における、各案件属性割合
| 案件属性ごとに何が違う?フリーコンサル案件の業務内容内訳
次に各属性でどのような業務内容の案件が多いか見ていきましょう。
IT系ではPMO、要件定義、PMロールが多くERPの導入、アプリケーション導入、システム開発など幅広い領域で上流のプロマネ関連の案件が過半数を占めております。
業務系では業務支援が過半数を占めており、営業支援や資料作成などの業務内容が多く、次点でBPRなどの業務改革関連の案件が多い結果となりました。
戦略系案件では新規事業開発が50%、事業計画策定が約30%、DX戦略策定が約20%という結果になりました。

図2, 案件属性ごとに多い業務内容内訳トップ3
| フリーコンサル案件の単価相場:平均報酬額はどれくらい?
やはり案件を選ぶ際の最大のポイントの一つは単価ですよね。
ここでは案件属性による単価調査を行い、各案件の単価情報より、属性ごとの案件単価の最大値・最小値・中央値を調査しました。
全体としては、120万円が中央値となり、中央値で比較すると戦略系130万>業務系125万>IT系120万という結果になりました。
IT系の単価は最大値が250万円/月、最小値が55万円/月、中央値が120万円/月
業務系の単価は最大値が225万円/月、最小値が60万円/月、中央値が125万円/月
戦略系の単価は最大値が210万円/月、最小値が90万円/月、中央値が130万円/月
という結果となりました。

図3, 100%稼働時における案件単価調査(最大値・最小値・中央値)
どの属性でも大きな差はないですが戦略系の案件が比較的高水準での単価の案件が多い傾向にあります。
| 単価帯別にみるフリーコンサル案件数:どの価格帯が多い?
続いて単価別の案件数・割合を見ていきましょう。
各案件を単価別に並べると、90~170万の案件が全体の80%を占め、ボリュームゾーンの単価感となっていることがわかります。
また、最も多いのが130~140万の案件という結果となりました。
実際、才コネクトで募集している案件の傾向でも近しい単価水準となっております。

図4, 募集中案件全体の単価水準
| 案件数が多い業界はどこ?フリーコンサル支援先業界ランキング
ここではどの業界が案件を募集しているか見ていきましょう。
※エンドクライアントの業界・業種で案件を分類
製造業~官公庁まで、幅広い業界・業種にて案件募集あります。
募集の多い業界としては、自動車、製造業、SIerがあり、同3つの業界で全体の3割を占めており、コンサルタントの需要が高い業界となっています。

図5, フリーコンサル案件の募集業界割合
| フリーコンサル案件の勤務地動向:都内集中とリモート勤務の現状
| やはり都内が中心:募集案件の勤務地事情
フリーコンサル案件では都内の案件から地方の案件まで、幅広い募集があります。
その中でもやはり、23都内、首都圏の案件が多く、約7割を占めています。
関西での案件は7%、東海エリアでは2%となっていました。
また、上記以外のエリアはその他に含んでおり、海外での案件も少数ですが募集がありました。

図6, フルリモートを除く出勤が必要な案件における勤務地
| ハイブリッド勤務が主流?フリーコンサル案件の勤務条件
次に出社条件について見ていきましょう。
ハイブリッドの案件が70%を占めており、その内訳として週3日以上出社の案件が48%、週2日以下出社案件が23%でした。
フルリモート案件は15%となっており、フル出社の案件は14%と一番低い結果となっています。

図7, 出社条件(出社、リモート) 割合
| 案件属性別フリーコンサル稼働率比較:平均稼働率はどれくらい?
ここでは稼働率についてみていきましょう。
最近では低稼働案件~フル稼働の案件まで幅広く目にするようになりましたが実際はどの程度の稼働率が多いでしょうか。
今回調査した案件全体を見ると81-100%稼働の案件が全体の約9割を占めていました。
51-80%および50%以下の案件はどちらも5%程度という結果でした。
IT系、業務系の案件は全体と同様の傾向ですが、戦略系の案件に関しては、81-100%稼働の案件が約60%、51-80%稼働が18%、50%以下の案件が21%と50%以下と、部分関与案件も一定数存在しています。

図8, 案件属性ごとの稼働率
| どんな案件が高単価?フリーコンサル高単価案件の例
案件を選ぶ際に一つのボーダーラインとなるのが単価です。
ほとんどのフリーコンサルは自身が案件にアサインする際の最低単価を定めているでしょう。
その中でも特に高単価案件は競争率も高く人気です。
ここでは月単価が180万円を超える高単価案件はどのような内容か見ていきましょう。

IT系ではSAP、PMOなどの高単価案件の募集がありました。
業務系ではSIerでの業務支援、部門統合に伴う業務支援などが高単価案件として募集がありました。
いかがだったでしょうか?
以上がフリーコンサルタント向け案件紹介プラットフォームでの最新募集状況でした。
才コネクトではITコンサル案件から戦略コンサル案件、業務支援など幅広い案件を紹介しています。
フリーコンサル案件を探されている方、フリーコンサルを目指している方もぜひこの機会に才コネクトに登録してみてください。