コラム
ITコンサルはやめとけ、って言われるが本当?現役で活躍するITコンサルタント60名に本音アンケートを実施!
「ITコンサルはやめとけ」——そんな言葉を耳にしたことはありませんか?
実際、ネット検索でもネガティブな言葉とともにITコンサルタントという職種が語られることは少なくありません。しかし本当にそうなのでしょうか?
この疑問を明らかにするため、今回は実際に現場で活躍するITコンサルタントの登録者60名を対象にアンケートを実施し、実態を調査しました。「やめとけ」と言われる理由とその背景、そして現役コンサルが語る“リアルな本音”を基に、ITコンサルという職種の実像に迫ります。
目次
| 「激務」「ブラック」と言われるITコンサル、その真相は?
SNSや口コミで「ITコンサルは激務だ」「ブラックだ」といった声を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。
確かに、クライアントワーク特有のスピード感や成果責任の重さから、ハードな職種という印象を持たれがちです。
しかし、その一方で──。
実際に現場で働いているITコンサルタントは、どんな実感を持っているのでしょうか?
才コネクトでは、現役ITコンサルタント60名にアンケートを実施。
「ITコンサルという働き方を勧めますか?」というシンプルな問いから、
“激務”と言われる仕事のリアルを探りました。
| 8割がITコンサルという働き方を「勧めたい」と回答。現場の満足度は意外と高い
「知人や後輩に、ITコンサルという働き方を勧めますか?」という問いに対し、アンケートでは、全体の64%が「強く勧める」または「勧める」と回答しました。
世間で言われる“やめとけ”という印象とは裏腹に、多くの現役コンサルが自身のキャリアに満足しているようです。
| 現場の声:「スキルが伸びる」「報酬が魅力的」
自由回答では
「自分の実力によって報酬UPも期待できる」
「働き方としての自由度が高い」
「要求されるスキルが汎用的であり、どの役割であっても活躍しやすい」
といった声が多く寄せられました。
やめとけと言われがちな職業にもかかわらず、実際にはポジティブに働いている人が多いことがわかります。
| 勧める理由TOP5──報酬・自由度・成長がキーワード
「ITコンサルを勧める」と答えた人に、その理由を尋ねたところ、上位に挙がったのは以下の5つでした。
・報酬が高い(努力が成果に直結する)
・今後も安定した需要が見込める職種
・働き方の自由度が高い(リモート・裁量制・フリーランス転向も可)
・スキル、パフォーマンスの出し方が身につく
・短期間でキャリアが積める
これらの回答から見えるのは、「厳しいけれども、自分次第で得られる自由と成果が大きい職業」という姿です。
つまり、「激務」ではあっても「ブラック」とは限らない。
環境や姿勢によって、働き方の満足度が大きく変わるという実態が浮かび上がりました。
| 一方で「どちらともいえない」「勧めない」と答えた人も──その理由は?
もちろん、すべての人がポジティブなわけではありません。
全体の約30%は「どちらともいえない」と回答しています。
| 「どちらともいえない」理由
「スキルのキャッチアップが常に求められる」
「向き不向きがあり、万人が向いている業務内容ではない」
など「常に結果を求められ、気が抜けない」「向き不向きが顕著に表れる職種」といったコメントがありました。
ITコンサルタントの仕事は、自己成長を前提としたキャリア構築や成果主義の文化が特徴です。これをやりがいと感じるか、プレッシャーと感じるかは個人の価値観や適性によるところが大きく、肯定・否定のどちらとも判断しきれないという声が一定数見られました。
| 中には「勧めない」と答えた人も
反対に、「勧めない」と回答した方は全体の約3%でした。
理由としては以下のような意見が見られました。
「コモディティ化していることは事実であり、職種としての将来性は不透明」
「案件によるが労働時間が長い」
このように、「やめとけ」と感じる背景には、ITコンサル職における成果主義のプレッシャーや、プロジェクトごとに求められる高いアウトプットレベルがあります。実際、クライアントの要望が厳しく、突発的な対応や深夜・休日稼働を余儀なくされるケースもあるため、精神的・体力的な負担を指摘する声も聞かれます。
また、職種としての独自性が薄れてきている点に対して懸念を示す人もおり、特にITスキルが一般化する中で、価値の差別化が難しくなっているという指摘もあります。こうした点が、ITコンサルという職種に対して慎重な評価につながっているようです。
| 「激務」「ブラック」? 現場の声は「厳しいが、やりがいがある」
アンケートの自由回答では、
「労働時間が長い」
「クライアントワークならではの忙しさ」
「基本的にユーザ要求(難易度)が高い」
などの回答が多く見られました。
フリーランスであれば労働時間をコントロールしやすいという意見もある一方で、コンサルタントはクライアントワークなので長時間労働が発生しやすい、心身ともに疲弊しやすいといったハードさを感じている方がほとんどでした。
ただし、“ハードだが不合理ではない”──「激務=成長の機会」として前向きに捉える人も多いのが現場の実情です。
| 「やめとけ」よりも、「自分に合うか」を考えるべき仕事</h2>
ITコンサルは確かに簡単ではない仕事です。
クライアントの課題を解決する責任、成果を求められるプレッシャー、そして常に変化する技術や市場に対応する学習負担。
ただ、それは裏を返せば成長し続けたい人にとっては最高の環境です。
「厳しい=やめとけ」ではなく、「厳しい=選ばれる仕事」という側面が強いといえます。
自分の軸を持ち、成長を求める人にとっては最高にやりがいのある職業。
一方で、安定を求める人にとっては負担の大きい仕事でもあります。
重要なのは、“向き・不向き”を冷静に見極めること。
やめとけという言葉に惑わされず、現場のリアルな声を判断材料にしてほしいと思います。
| まとめ:激務でも、ブラックではない。成長したい人にこそ向いている
今回の調査で明らかになったのは、
「ITコンサルは激務」と言われる一方で、現場の多くがその働き方に満足しているという事実でした。
ハードな環境の中にこそ成長の機会があり、
報酬・自由度・スキルアップという明確なリターンが存在する──
それが現役コンサルが語る“リアル”です。
「やめとけ」という言葉に惑わされず、
自分の志向やキャリア観と照らし合わせながら、納得できる選択をしていくことが大切です。
また、ITコンサルタントを「やめとけ」といわれる理由については下記記事でさらに詳しくまとめていますのでぜひあわせてごらんください。


